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本日の動画は、吉岡メソッドが無効だった症例です。
なので今回は、「吉岡メソッド番外編」です。
吉岡メソッドが無効なんてことは特別なことでもなくて、「仙腸関節だけで100%解決する」なんて考える方が不自然です。
さすがにそこまで甘い世界ではありません(笑)。
そんな時にはどうするの?と思われる方もいるでしょうから、面白そうな症例があった時には、「番外編」として紹介しようと思います。
今回紹介するのは、「急性の肩関節痛」です。
昨日までなんともなかった肩が、突然痛み出す、こういうケース、珍しくないですよね。
多くは「石灰沈着性腱炎」や「上腕二頭筋長頭腱炎」です。
私昔から、こうした患者さん、何人も診ています(どちらかというと「石灰沈着」が多いです)。
そして得意です。
大体は一度で改善します(たま~に一度ではダメなこともありますが)。
新宿で開業(名前だけ院長)していた頃、はじめてその症状を施術する機会がありました(もう20年くらい前ですね。はやっ)。
朝、突然肩を中心に前腕にまで及ぶ激痛が生じ、じっとしていても痛くて耐えられない、という患者さんでした。
もう寝ていても疼きっぱなし、という状態で、腕を抱えて泣きそうな顔で来院されたのを覚えています。
その頃の私は「内圧変動を利用したリリース」を覚えたての頃で、泣きそうな患者さんを前にして泣きそうだった私は、何をしていいのか分からずその覚えたての技術で無謀にも挑んだのです。
当時はまだまだ未熟でしたし、リリースも初歩的な「間接法」がどうにかできるかな、程度のレベルでした。
分かる人にしか分からない話ですが、純粋な間接法の場合、リリース中に内圧がドーンと上昇する局面があります。
そして内圧の上昇中、痛みが悪化することがあります。
施術中に痛みがどんどん増強していくのですから、これは怖いのです。
その時も、途中患者さんが「ウ~ンウ~~ン」と痛みをこらえて唸っていたのを良く覚えています。
それが内圧上昇として私の手にも伝わって来ますから、正直とても不安でした。
リリースがうまくいかなくて、この痛みの悪化した状態から抜け出せなかったらどうしよう、と。
しかしそこでやめても痛いままなので、こちらも内心の恐怖と闘いながら、その時はなんとかリリースを終えました。
すると、痛みはほとんど取れていました。
患者さんと二人で、不思議がりました(笑)。
こうしてはじめての施術で、劇的に改善してしまったのです。
これは単なるビギナーズラックではなくて、その後も同様の症状は同様の方法でほぼうまくいっています。
これらは一般的には「炎症性の病態」で、整形外科などでのステロイド注射もかなり有効です。
しかし、このような施術でも改善してしまうのです。
いつも思うのですが、炎症って、なんなんでしょうね?
やっぱりヒトの身体って、不思議です。
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