記憶に残る学術大会

21、22日の両日、兵庫県の宝塚医療大学にて日本カイロプラクティック徒手医学会の第19回学術大会が開催されました。

今回は「骨・関節の動きを科学する」をテーマに、基調講演、特別講演、ワークショップ、一般講演と、どれも非常に内容の濃い、とても充実した学術大会であったと感じました。

また大会長の中川達雄先生のご尽力、ご人徳により、例年以上の参加者が集まり、活気あふれる大会でした。

今回私が楽しみにしていたのは、特別講演の大阪大学医学部整形外科教授、菅本一臣先生による「骨・関節の動きを知る」のご講演でした。

菅本先生はMRIを用いた関節の動きの解析に関する第一人者で、これまで不明であった関節の詳細なメカニズムを次々と解明されているバイオメカニクス、バイオマテリアルの世界的なトップランナーです。

驚いたのは手関節、特に手根骨の動き。

これまで詳細が不明だった手根骨の動きがリアルに再現され、その動きに目が釘付けになりました(笑)。

やはり手根骨であっても関節は規則性を持ち、運動軸を中心とした回転性の機能を有しているということがあらためて実感できました。

そしてそして、私が期待していた仙腸関節。

MRIでの解析の結果、仙腸関節には明らかな動きが認められました。

しかし!それは私の仮説とは違い、その動きはこれまで考えられていたような、矢状面上での回転運動でした。

個人的にはもちろん残念でしたが、その点についていくつか質問をさせていただき、私の中では納得しています。

もちろんこれで、私は私の仮説をあきらめたわけではありません。

菅本先生のお話では、仙腸関節は動きの大きい人で約10度ほどの可動域があるということでした。

完全な可動関節あることが証明されたようで、これは大きな前進であると思います。

さて、ニュースでも大きく取り上げられたように、当日(二日目)は大型台風の接近していた日でした。

関西は朝から風と雨が続き、参加された先生方は帰りの交通機関の心配をしながらの受講となり、私も当然その一人でした。

しかし私の担当する「コントラインディケーション講座」はプログラムの最終演目。

帰れません(笑)。

やむを得ず途中退席される受講者も多く、そんな私の事情を知る先生方からは何度も帰り際に「ごめんね」と声を掛けられつつ(笑)、空模様を気にしながら順番を待つしかありません。

まぁ天気だけはいくら努力しようとどうしようもありませんから、ここは開き直って講座を終え、学術大会が終了したのが16時過ぎ。

急いで車に乗り込み、帰路につきました。

高速に乗り、名神を抜けて中央道に入るあたりまで、途中事故渋滞も一部あって時間にして4時間ほどでしょうか、私は人生で初めてあれほどの悪天候の中での運転を経験しました。

途中で二回スマホが警報を受信し、二回とも「避難勧告」でした(笑)。

長野に入るころには多少風雨も落ち着き(一時的でしたが)、それまでは休憩もせず、勧告通り一目散に「避難」しました。

もっとも心配していた「通行止め」はなく、なんとか無事に帰宅した時には、これまでにない疲労感と安堵を感じたほどでした。

なんせ、あれだけ大きな台風の中の運転も、関西までの単独車移動も人生初でしたから(笑)。

学術大会は、個人的には最近で一番と言っても良い内容で、大変充実した学びの多い二日間でしたし、台風、関西と車の移動に関しても初体験でしたから、今大会は、私にとって記憶に残る学術大会になると思います。

大会長の中川達雄先生、実行委員、役員の皆様、大変お疲れ様でした。

この活動が今後も末永く、末広がりに続いていくことを心より願っております。

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