良い状態を保つために普段何をしたらいいですか? と患者さんから聞かれることは多いですよね。
その方の状態に合わせて具体的なアドバイスをすることもありますが、ぼくは基本的に「歩くこと」を薦めます。
現代の生活は歩くことが圧倒的に少なくて(特に田舎は)、仕事はデスクワーク中心で、負荷のかかる部分はほぼ一定、という生活をされている方がほとんどです。
ぼくは主に骨格を中心に診ていますから、そこに問題を有する方の多くは、こうした生活様式を背後に抱えています。
ようするに、関節にかかる負荷が常に一定なので、その状態が固定されてしまっている、と感じるわけです。
それを予防するためには、関節を動かすことが重要です。
で、それに最も適しているのが「歩行」だと思っているのです。
なぜか?
仙腸関節の研究をしていて気付いたことはいくつもあるのですが、骨盤帯の形状や機能は、「2本の脚で歩くために発達してきたんだな」ということがよく分かります。
つまり、その機能をいかんなく活用させるためには、ストレッチとか骨盤体操とか自転車漕ぎとか筋力アップとかではなく、「歩行」がもっとも有効なのです。
では、その際の歩き方ですが、そのフォームなどについてはあまり深く考えていません。
なので、それがどれほど重要なのかもわかりません。
ただ、「意識の使い方」について、なにかないだろうかとこれまで考えていたのです。
先日、白州のわたなべさんの家ですてきな催し(「愛と光とLove me テンダー」)があり参加してきたのですが、そこで鹿児島に住むプロのヒッピー(?)テンダー君のトーク(とても面白かった)で紹介されたワイド・アングル・ビジョンに一つのヒントをもらったのです。
ワイド・アングル・ビジョンとは、アメリカネイティブインディアンの伝統的な生活を伝えるトラッカー・スクールで教えられている視覚の使い方のことで(違ったらすみません)、ようは、自分の見える範囲全てを見て行動する、ということです。
つまり一点に注意を向けることなく、すべてに意識を払う(ここの表現難しい)、とでも言いますでしょうか?
おそらくこれは右脳で見る、ということなんじゃないでしょうか?
以前紹介した「 ジル・ボルティ・テーラーのスピーチ」にもつながりますよね。
習得はとても難しいようですが、普段左脳優位になっている我々の脳のバランスを改善するにはとても良さそう。
ということで、ぼくがお薦めする歩き方とは、ああ歩こうとかこう歩かなければとか考えずに、集中もせず、ただぼーっと景色と一体になって歩く、というような感じです。
難しそうだが、今度挑戦してみよう。
これはきっと施術にも生かされるぞ。
コメント