H30年7月15,16日開催( 定員まで 残り2名)
施術中に患者さんから、「おすすめの枕はありませんか?」とたびたび聞かれます。
いろいろ試したのだけど、どれも合わない、と。
中には10個以上枕を持っている、というツワモノもいたりします(笑)。
私の意見としては、寝具は基本的に「寝心地重視」で、自分が一番寝やすいと感じるものがいいのだと思います。
睡眠は、まずは身体と脳を休めることが第一義ですから、いかに優れた能書きが並べられていようと、寝心地が悪ければそれは合っていないのです。
そういう私は小学生の頃から「そば殻派」で、そば殻を上回る枕に出会ったことがありません。
もう20年ほど前になりますが、「低反発」が出始めた時に噂を聞いて試したことがあるのですが、一週間頑張って使い続けたものの、結局まったく合わなかったという経験があります。
使うと首が痛くなるとか肩がこるとかそういうことはなかったですが、とにかく寝心地が悪い。
結果、睡眠の質が悪いのです。
当時1.5万くらいしたような気がしますが、無駄に終わりました(笑)。
そんな経験から、むやみに枕をお勧めすることが出来ません。
そして基本的に、どんな枕を使ってもしっくりいかないという方は、枕が首に合わないのではなくて、首が枕に合わないのだと思っています。
つまり、首の柔軟性が低下して、枕の形状に首がフィットしないのが原因だろうと。
私の考える理想は、どのような枕でも、または枕などあってもなくても、熟睡できてしまえる身体の状態です。
それぞれ枕の好みはあるにせよ、熟睡してしまえば朝までぐっすり、というのがいいんです。
子供なんか見ていると、枕も布団も関係なく、一度寝たらなかなか起きません。
うちの3男など、なんでこんな格好で寝られるんだろう? という体勢で毎晩爆睡です(笑)。
枕をしているところなど、見たこともありません。
どのような姿勢にも適応できる柔軟性があるからだと思います。
「枕が合わない」という方の頚部は、緊張でガチガチですよね。
そんな首に「ぴったりの枕」が見つかったとして、それで毎晩寝ていたら、ますますその形が定着してかえってよくないんじゃないかと思ってしまいます。
いろんな枕を薦める前に、それは枕が悪いんじゃなくて、首が悪いからだよ、と考えるのが普通だと思うんだけど。
そしてそして、首の柔軟性には、たいがい仙腸関節の問題が絡んでいるのです。
さて、全国的な荒れ模様。
みなさま、どうぞご無事で。
コメント
私は患者さんに枕の高さがあっているか否かを枕で寝ている状態で深呼吸をしてもらって、呼吸がしづらくなるようでは高さが合っていないとお伝えしております。呼吸がしづらくなるのは頚部や背部のどこかの組織が他動運動域に入っているからではないかという考えのもとにそう伝えております。吉岡先生がおっしゃるとおり頚部や背部の状態が良ければ何を使おうがある程度問題ないですよね。
車田先生
なるほど、その辺も以前言っていた「他動運動領域」と繋がるわけですね。
しかしなんだかんだ、便利や快適を追求した弊害かな、とも感じますね。
いつかまたゆっくりお話ししましょう。