このところ近所の高校の野球部員が施術を受けに来ています。
高校3年生なので、最後の夏への意気込みが伝わりますね。
さて、ぼくは元々動作分析が好きなのですが、特に野球の投球やバッティングフォームは静から動への移行動作なので、他のスポーツと違った観方が出来るという点で、個人的にはとても好きな動作です。
投球もバッティングも下半身との連動という点に焦点を当ててみると、その特徴や問題点が観えてきます。
投球に関するぼく(素人)の個人的な意見を言えば、いかに下半身の力をロスなくボールに伝えられるかが、ボールをより速く、より遠くへと投げるための肝であるように思っています。いわば「脚で投げる」といった感じで。
逆にこの連動がうまくできないことで上半身や上肢に負荷がかかり、故障につながるとも思っています。
今は便利な世の中で、プロ野球選手の投球動作もネット上で簡単に観ることが出来ます。それらをいくつか観ながらその特徴を眺めてみることにしましょう。
まずは「二刀流」で注目される日本ハムの大谷翔平投手。
きれいなフォームですね。
1:18~。右脚の力が右腕~ボールへときれいに伝わっていく様子が分かるでしょうか?
この場合、右脚で投げている、と感じます。
一方こちらは気になる例。同じく日ハムの斎藤祐樹投手。
上半身に負荷がかかり過ぎにみえます。下半身との連動がなく、ところどころブレーキが利いていて、投球は上部胸椎から上に頼りすぎている感じ・・・。力のベクトルもバラバラです。頭と左肩を振り子のように使って投げているように見えますが、その振り子の軸をもっと下の方へ移動させたいですね。きっと身体というより頭で投げているんではないでしょうか?(頭が良すぎ?)能力の高い選手だけに、頑張ってもらいたい。
そして次は、少し古いですが、以前から気になっていたクルーン投手。
この投手、ぼくには左脚で投げているように見えます。右脚の力を左脚で受け、その足で地面を掻くようにしながらボールへと力を伝えている感じ。
この投法、やり投げ的ですね。↓
完全に左足で投げています。助走をつけた遠投だとこうなるのかな?
そして最後はこれ。
170キロ投手、チャップマン。
右脚左脚という感じではなく、身体全体をうまく使って投げていますね。
見事な体重移動!どこにもブレーキがない!投げ終わって身体が前へと移動するところまでまるで無駄がない!
すべてのエネルギーがキャッチャーミットへ向かっていくようです。
だから速い!
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