昨年、一昨年と、この時期にここでご紹介した息子の通う高校の伝統行事、「強行遠足」(リンクは強行遠足の歴史など、とても面白いので是非どうぞ)。
昨日一昨日の二日間にわたり、今年も開催されました。
早いもので長男も最上級生、今年が最後の強行遠足。
最後ということで、今回は妻と共に、私も多少ばかりお手伝いをしてまいりました。
沿道に立ち、生徒の誘導係です。
私たちが担当したのは、ほぼ中間地点のスタートから55キロ付近。
最高地点(標高1430m。スタート地点の標高は285m)から100mほど下ったあたりの野辺山給水所近くでした。
時間は夜8時から朝方4時前までの約8時間。
その地点のトップ通過予定時刻は午後8時だったのですが、一番手は想定外の速さで、7時40分頃には通過してしまい、私たちは間に合いませんでした(105キロ地点のゴールには午前1時に到着してしまったとか!ちなみに出発は午後2時)。
真夜中の野辺山付近は、基本的には真っ暗。
私たちはロッジの近くだったため外灯がついていましたが、それも深夜には消され、その後は暗闇。
これでもまだ明るいといえる場所(写真では何も見えないですよね)。
とても見にくいですけど、これは暗闇の中に浮かぶ生徒達のヘッドライトの明かりです(青いのは信号)。
まず、人生の中で、一日で100キロ以上を自力で移動したことがある、という人はそう多くはないですよね。
山梨は特殊な県なので(笑)、他県に比べるとその割合は多いのかもしれません(50キロ程度であれば相当数だと思う)。
でも、標高差1000mを乗り越え、そこからさらに50キロ以上の道程を移動する、という経験は、そうそう得られるものではありません。
もちろん私にもありません。
それをまだ10代の高校生が、強制的とはいえ、全員参加で行うのがこの行事です。
息子曰く「全部きつい」というこのコースですが、甲府から最高地点までの長い長い登りを終え、ようやく下りへと差し掛かったこの地点へたどり着くのは真夜中。
深夜1時。野辺山付近を通過する長男たち。
早い段階で通過する子供たちはまだ元気な様子でしたが、時間とともにその様子にも変化がみられるようになり、中には今にも倒れてしまいそうな子もいたりするのです。
一人一人に「がんばれ」と声をかけるのですが、恥ずかしながら、何度も何度も目頭が熱くなり、喉の奥が痛くなってしまうのです。
私は長男に感謝したい。
あのひ弱だった君が3年連続で完走(完歩?)してくれたこと、そしてこんなにも素敵な経験をさせてくれたことに。
知人から送ってもらった、ゴールまで残り8キロ付近の長男。みんな足を引きずりながら歩いているそうです。
よく頑張ったな。ありがとう。
父も頑張らないといけないね。
頑張っている君たちに恥ずかしい思いをさせないように。
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