まずは仙腸関節塾第20期の開催日程が決まりましたので、お知らせです。
来年(令和8年)の5月24日(日)25日(月)、東京で開催します。
現在作成中の動画も活用し、より分かりやすくお伝えできると思います。
興味のある方はお気軽にご連絡ください。
さて、動画も5本目。
今回は「運動軸の考察」になります。
仙腸関節はこの運動軸があいまいなまま、様々な説が乱立しています。
というか、運動軸が定まっていないから仮説が乱立してしまうのです。
関節運動を考えるうえで、その軸はどこにあるのか?という命題は、これ以上ないほどに重要です。
しかし私から見ると、それが明確に規定もされず、それに関する議論もなく、不自然な動きが想定され、それが広まっている、というのが仙腸関節の実態なのです。
これ、やっぱりおかしいんです。
そういう私は、それを「弓状線」と想定しています。
当時の私は毎日毎日骨盤模型を眺めまわしていて、ある日突然、弓状線に「あっ!」となり、そこから考察が一気に進んだのです(しかもすごい勢いで)。
弓状線は寛骨に存在する3つの可動部、つまり恥骨結合、股関節、そして仙腸関節を繋ぐ硬質なラインです。
つまり、それぞれの関節がこの弓状線を介して、お互いに影響を与え合っているわけです。
寛骨という一つの物体に3つの可動部が存在し、それぞれがそれぞれの運動軸に従って勝手に動く、となると、寛骨の軌道はおそらく無秩序で、およそ制御できない混沌状態となります。
3つの可動部それぞれがそれぞれに対して規則的な影響を与えるなら、その複雑な関係性のもとでも秩序は保たれます。
さらにそこに左右の機能的な規則性(非対称性)も加わわることで、ただでさえ不安定な二足直立による姿勢制御は、まるでこともなげになされてしまうのだと私は考えています。
仙腸関節を理解すればするほど見えてくるこうした「不思議」が、仙腸関節の大きな魅力なのです。
今回この動画を作っていて感じたのですが、この弓状線、もう少し深堀できそうです。
また新たな発見があるかもしれません。
こういうところ、3DCGでなければ気付けなかったと思う。
成り行きで始まったこの動画制作ですが、これも運命かもね(笑)。

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