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先日、YouTubuを見ていたらお勧めに出てきたダルビッシュ投手の動画↓
「メジャーリーガーのおつかい。」
なぜこの動画を観ようと思ったのかは謎ですが(笑)、観ていて一つ気になることが。
ダルビッシュの歩行時の骨盤帯の動きが「左利き的」なのです。
「ちょっとどこ見てんのよっ!」っ話ですが、私、そんなところばかり見てます(笑)。
15秒とか28秒とか1分3秒とか、歩行を真後ろから撮影した部分のパーカーの裾(縦に白く文字?があるところ)が、右に捻じれるように動いているのが分かりますか?
パーカーの下1/3の動きも下に向かって右に捩れています。
もちろんこの短い動画だけで完全に判断することはできません。
でももし本人が目の前にいたら、もっと短い時間で判断できます。
ってことで、勝手に仮説を唱えて、仙腸関節的にそれを考察してみたいと思います(笑)。
そのひと本来の利き手の特徴は、骨盤帯の動きに現れます。
骨盤は利き足側に回旋しやすく、腰椎は非利き足(軸足)側に回旋しやすいという特徴があります。
野球でいえば、バッターもピッチャーも、右利きでは上体を左へ捻る動作が基本ですよね。
それが右利きにとって自然な動きだからです。
そして通常右利きは、歩行時に骨盤を右に捻り、腰椎を左に捻るようにして前に進みます(上体の左回旋)。
これは利き足に関わる腰椎屈伸の優位性と関係しています。
では、これを前提として、ダルビッシュ投手の投球フォームを観てみます。
こちらは右での投球。
こっちが左での投球。
どちらも設定で再生速度を0.25に落とすとスローで再生できます。
骨盤腰椎の利き手に関わる左右差を考慮した場合、右利きの投球動作ではワインドアップから左足を接地した際の荷重移動と共に加速期へと入りますが、その左への荷重移動に伴って腰仙部は伸展し、脊柱を回旋しながらリリース~フォローへとつなげます。
つまり上体の回旋を利用して運動エネルギーをボールへと伝えています。
しかしダルビッシュの場合、右で投げるときにこの回旋があまり見られません。
左足を接地した際に、腰仙部は屈曲していくように見えます。
そして体幹の屈筋群を利用して、ボールを投げています。
つまり脊柱をほとんど捻じらずに、屈曲主体のスローイングです。
左投げの動画では、右足接地時に腰仙部の伸展が右投げに比べて多少ですが見られます。
そして接地からリリース~フォローに向けて、上体の捻じれが確認できます(ま、多少ですけど)。
調べてみると「左利きなのに右投げ」というケースは意外とあるようです。
この ↓ サイトでは、そうしたケースを紹介しています。
「なぜ左利きで右投? プロ野球選手利き手と逆投げ、左投げ右打ちの理由」
ちなみに上記のサイトでは左利き右利きの定義がはっきりしません。
私は現在どちらの手を利き手と本人が自覚しているかに関係なく、本来の利き手というものは決まっていて、それは骨盤帯の動きの左右差から高確率に推測できると考えています。
つまり本人が右利きだと自覚していてもそれは矯正されたもので、本来は左利きだったという例が多くあるということです。
さて、このサイトで紹介されている佐藤由規投手の動画がありましたので、ご覧ください。
ダルビッシュ投手同様、前足接地からフォローにかけて脊柱の回旋があまり見られず、上体を屈曲させて投げているのが分かりますか?
一般的な投球フォームと比較してください。
このように、利き手での投球は非利き足(軸足)接地時に腰椎が伸展し、上体が回旋していくのが普通なのです。
骨盤腰椎にはこうした利き手に応じた左右非対称性があり、その非対称性を無意識に有効活用しています。
これらは脳の機能的な左右差に関係したものです。
とても面白いところですが、ここでは割愛(笑)。
国や文化とは関係なく、右利きの出現率は85%とも90%ともいわれています。
大多数が運動学的に左脳が優位であるからだと考えられています。
言語野が主に左脳にあることとも関係しているようです。
それが左利きでは、言語野が右脳または両側にある割合が高いことも知られています。
これらは先天的に決まっていて、左利きを右利きに矯正されたとしても、こうした脳の側性(機能の偏り)は逆転しないことが分かっています。
つまり、左利きを右利きに矯正されても、脳は右脳優位な状態のままなのです。
私はそうした本来の側性が骨盤帯の動きに表れると考えていて、それを検査で判定して施術に生かしています。
その偏りの一環が歩行時に特徴として表れて、それがダルビッシュの場合「左利きに見える」ということです。
さらにはそのフォームも本来左利きと考えるとつじつまが合う部分があって、佐藤由規投手のフォームと重ねてみることで、非利き腕で超人的な速球を投げられる理由の一端も推測できます。
大雑把に言えば、体幹の屈筋群を有効に活用しているということです。
右下肢からの力のロスも少ないように見えます。
おそらくこれは意識的にそう使っているわけではないし、右利きが同じ投げ方を真似しようとしてもうまくいかないだろうと思います。
骨盤帯の動きが違うので。
上のサイトではダルビッシュは左で130キロ出せると書いてありますし、セーブした状態で100キロを軽く超える球を投げている動画もあります。
いくら練習したとしても、完全な右利きが簡単に出せる球速ではないのではないでしょうか?
そしてこれは左利きならだれでも可能ということではないと思います。
利き手には強い右利きから強い左利きまでの濃淡があって、その中間に両手利きが存在します。
これはおそらく脳梁の太さと関係があると思われますが、脳の側性は脳梁が細いほど偏りが大きく、太いほど小さくなる、つまり太いほど両手利きに近づくということで、ダルビッシュ投手や佐藤投手は両手利きに近いので、利き手のスイッチが可能だったのではないかと推測します。
天才には両手利きが多い、ともいわれます。
150キロ以上の球を投げられること自体、ある意味すでに大天才ですけど(笑)。
ということで、ダルビッシュ左利き説を私なりに考察してみましたが、真相はもちろん不明(笑)。
でも、こういうの、大好きです。
そして仙腸関節が本来の利き手に関わるということも、科学的には不明(完全な持論)。
これをばかげた屁理屈と笑う人もいるでしょう。
でも、私には分からないことにこそ、ロマンがあると思えてならないのです。
ついでにこのあたりの左右差について論理的に分析できるのは、いまのところ私の理論だけであるということも、軽く自慢しておきたい(笑)。
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