「ゆらぎ・カオス・フラクタル」(武者利光・沢田康次/対談集 日本評論社)
先日大阪へ行く際の、車中の友として購入した中の一冊です(中古です)。
これまで感覚的に(気軽に)使用していた「ゆらぎ」ではなくて、学問的な「ゆらぎ」の意味が知りたくて、少しずつ勉強しています。
少し古い本ですが(1991年刊行)、この本の良いところは、対談形式ですので、お互い疑問に感じているところを確認しながら議論が進行するというところ。専門用語や数式など苦手な分野も多いのですが、とても読みやすく分かりやすい内容です。
のっけから「偶然などない」というディープな話題から始まります。そして一つ一つの議論に対して、武者先生は結論への誘導の仕方がうまい。参考になります。
カオス、フラクタル、それらをつなぐ重要なキーワードとしてのゆらぎ。肝心のゆらぎに関してはまだはっきりと理解できたわけではありませんが、分からない部分が明確になっただけでも、大きな進歩です。もっと知りたい。
カオス、これはちょっと誤解していたようです。大変勉強になりました。
そしてフラクタル。これはとても面白い分野です。ゆらぎとフラクタル。この二つはすべて物事の本質に関わっている・・・気がする。
ゆらぎ、やっぱり面白いなぁ。
文中に、宮本武蔵の「五輪書」からの興味深い引用がありましたので、ご紹介します。
「兵法の道におゐて、心の持ちやうは常に心に替る事なかれ、常にも兵法の時にも少しもかはらずして、心を広く直にしてきつくひっぱらず、少しもたるまず、心のかたよらぬように、心をまん中におきて、心を静かにゆるがせて、そのゆるぎのせつなもゆるぎやまぬやうに、よくよく吟味すべし」(P60)
これが武者先生の考えているゆらぎの神髄であるそうです。
これって、仙腸関節の神髄にも通じるんじゃないの? ひょっとして、これもフラクタル??
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