仙腸関節塾第三期 in東京 7月3日開講!
参加者募集中です。
前回の仙腸関節塾の講義では、仙腸関節の左右差についてお話ししました。
骨盤に歪みがあるということは左右の形状に違いがあるということで、それは右と左の差として感じとられるわけです。
その左右差とは何か?について、一回分の時間を使い切りました。
それくらい重要な内容だからです(話そうと思えば、まだまだ話せますけど・・・)。
肝心なのは、その差は偶然生じる無意味なものではなく、意味のある機能的な左右差である、ということです。
そしてその左右差は骨盤のみではなくて、全身に波及しています。
機能的な左右差は突き詰めれば脳に帰結しますが、その結果現れる身体的、構造的な左右差は仙腸関節の検査法に集約されます。
例えば下肢の内外旋と仙腸関節の関節運動は密に連携しており、腰椎の屈伸と仙骨には強い相関があるわけですから、そこに腰椎の屈伸と下肢とのダイレクトな繋がりを見出すことが出来ます。
慢性化した腰椎の屈曲病変を考えた時、仮にその患者が立位で伸展に制限があるとしたら、その荷重傾向をみるだけで多くの情報が得られるはずです。
腰椎が屈曲しているとき仙腸関節はどのような状態に置かれるのか?
寛骨股関節、それ以下の下肢はどうか?
それを逆方向へ誘導するにはどうしたらいいのか?
それを制限する可能性として、なにが考えられるだろうか?
このようなことは、これまでの講義の内容から十分に推測できると思います。
仙腸関節だけをみても、下肢だけをみても、左右差というキーワードに照らすことで身体全体へと視野が広げられます。
頚胸部や上肢についても同様です。
その左右差には、周囲の環境や個性などが現れていることが少なくないともお伝えしました。
私は仙腸関節という「木」をひたすら観察し続けた結果、身体という「森」がはっきりと見えるようになっていたのです。
木を見て森を見ず、という言葉がありますが、いまの私は、木を見ることでしか森は見えない、と思っています。
そして、木を知らなければ、木も森も見ることなど出来ないだろうとも。
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