学術大会後記その3

お気づきの方もおられるかと思いますが、ここまでの記事の中に学術大会中の写真が一枚もありません。なぜなら、撮っていないから(笑)。

このブログのことなど考える余裕はなく、普段から写真など撮らない方なので、途中なぜか思い出したように2、3枚撮ってはあるのですが、それだけ。すみません、どなたか写真撮られた方、いただけませんか?(笑)

ということで、写真なしでお送りする学術大会後記ですが、続けます。

初日は山口先生の基調講演から始まり、それが終わると一旦休憩(昼食)です。

休憩中に午後のワークショップをお願いする吉沢先生が来場されたので、ご挨拶に。

PCの確認やその他もろもろこなしつつ、あわただしくお弁当を食べながら役員会。

あっという間に休憩時間も終わり、午後の講演スタートです。

午後はワークショップから。

今回はアメリカで開業しておられる吉沢公二先生(DC)に、二日間に渡り「臨床機能神経学」のご講演をいただきました。二日間連続で行われるこのワークショップは、今回の学術大会の目玉の一つです。

このワークショップ、一言で言えば、素晴らしいものでした。

仕事の都合でこのワークショップだけを聴きに来た、という先生もおられたようですが、その価値は十分にあったと思います。

一日目はそのまま「臨床機能神経学について」と題した講演でした。

まずはヘミスフェリシティ―に関する説明、その原因、左右の脳機能の役割や情報交換、脳幹部の影響など、おそらくその裏には膨大な情報量が隠されていると思われる神経学の貴重な知見が端的にまとめられ、それらを惜しげもなく紹介していただけました。

私は神経学が苦手なので、講演前は話についていけるか心配していたのです。もちろん追いつかないところも多々ありましたが、そんな私でもなんとか理解できるような内容の講義で、吉沢先生の講師としての力量にも感銘を受けました。それを特に感じたのは「橋延髄網様体」における抑制系に関する部分の説明で、ヘミスフェリシティーが神経系統に与える影響をスライドとともに大変わかりやすく説明していただいたおかげで、神経学の概要が見えてきたように感じます。神経学を学ばれている先生方にとっては当たり前のことなのかもしれませんが、私にとっては、それだけでも十二分に価値のある講演でした。

さて、その後ケーススタディとして症例を2つ、動画でご紹介いただきました。数か月に及ぶ顔面の痙攣を有する女性と交通事故(オートバイ)後の後遺障害で一年以上も経過した男性の症例です。

驚きました。特に女性の症例では、一度の治療で痙攣が治まっています。表情の変化から、患者さんの喜びが伝わってきました。

治療中の動画を見ての率直な感想は、「えっ、それだけ!?」というものなのですが、その効果は疑いようがありません。その刺激の裏にある膨大な神経学的知識がなければあんな芸当はできないでしょう。当然ですが、吉沢先生は講師としてではなく、普段は臨床家として神経学的アプローチを「実践」されているわけです。

知識と技術が完全に一つに繋がっていて、しっかりとした理論的な裏付けがある。そこにはすべてのカイロプラクターが目指すべき道筋が、明確に示されていました。

臨床機能神経学。これが今後のカイロ界をリードしていく分野であることに対して、疑う余地はなさそうです。

以下次回

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