学術大会後記その4

刺激的なワークショップの次は、一般講演(正確には「口演」なのかな?)。

学術大会の主たる目的は、この一般講演にあります。学会とは、会員の研究発表の場なのです。

ですので、本来はメインであるこのセクションを中心にレポートしなければいけません。

しかーし、この学術大会後記もすでに4回目。紙幅の関係上・・・・・・、なんてことはなく、いつまで続くんだこれ的な雰囲気も漂ってきましたので、ここは涙を呑んでできるだけ簡潔に進めます。

まずは発表順に演題と発表者の紹介から。

1.握力検査を用いた右大脳優位性と腹臥位下肢伸展挙上検査の有効性の検証 荒木寛志先生

2.不安と痛みに関する研究 湯原健吉先生

3.カイロプラクティック機能神経学的アプローチによる頚部ジスキネシア寛解例 伊藤彰洋先生

4.横隔膜~椎間板~大腰筋の繋がり 土井武志先生

5.頚椎マイクロ牽引法の効果の検証 -第2報‐ 石井秀典先生

口演中会場を出たり入ったりしていたので、すべての講演を拝聴できたわけではありません。

ので、それも踏まえて簡潔に。

トップバッター荒木先生は、何事においてもご自分の役割をはっきりと自覚されている。そして、なにをしても荒木カラーに染めてしまう強烈な個性とエネルギーの持ち主。研究にしても独自の視点で身体を観ているということが伝わります。私の拙い知識での印象なので、正しいかどうかはわかりませんが、この研究、今回のワークショップとかなり深い関わりがあるのでは?あとでじっくりと論文を読んでみよう。

2番手の湯原先生は初めての発表ということもあり、かなり緊張されていた様子。内容は、個人的にはよいものだと感じました。不安の有無、大小に関わらず施術が有効であったいうことですから、これは徒手療法の有効性としては根拠の一つとなることでしょう。大変価値ある研究かと思います。

そして伊藤先生の発表。機能神経学的アプローチによってジスキネシアが寛解したという症例報告でした。これだけでも十分な講義になるほど素晴らしい発表でしたね。今後もこうした発表が続くことで、徒手療法の役割を社会に強くアピールできるのではないかと感じます。それにしてもすごい症例でした。

そして4番手。出ました土井先生。今回が学会デビュー戦です。私のミス(PCの接続端子のこと)でスライドがスムーズに表示できないという大きなトラブルにもめげず、いつもどおり飄々とした調子で発表していただけました。土井先生はPAACの解剖学の講師で、毎年ハワイ大学で解剖実習を行ってきた実績から今回の発表に繋がりました。あの発表、今後きちんとした検証を行えば解剖学書の記述が変わると思うので、引き続き頑張った頂きたい。

5番手は学会長である中川貴雄先生のオフィスからの発表です。抄録提出の際にデータの処理に相当苦労なされたとのお話を聞いていたので、それだけ大変な思いをしての発表を聞かないわけにはいかぬと思っていたのですが、残念ながら、この発表の際私は外に出ておりあまり聞くことができませんでした(理由はなんだったか失念)。あとでしっかりと論文を拝読させていただきます!

どれもが明日の徒手療法の役割につながる貴重な研究です。

この後は引き続き総会が開かれ、それが終わると学術大会の裏のメインイベント、懇親会です。

年に一度の学術大会です。普段顔を合わせない先生方とこの時とばかりに交流し、親睦を深め、情報交換をします。特に若い方や初めて参加される方は、ここでなるべく多くの方と話をしておくと、学会がぐっと身近に感じられるようになります。

私は今回大会長だったので、いろんな先生に挨拶に行ったりされたり、うろうろしているうちにあっという間に終わってしまったという感じ。それでもまた新たな出会いがあったり、穴吹クリニックの同僚なのに年に一度ここでしか顔を合わさない川口さんと話をしたり、楽しい時間を過ごしました。

初日がどうにか終わった解放感からか、ここでの記憶はなぜか曖昧。話をした人は覚えていますが、内容は・・・。

こんな様子で一日目の学術大会は無事に終了しました。

続きは次回

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